再起、就職への影響

自己破産については、これまでの記事で粗方お分かりいただけたかと思います。しかし、大切なのは、これまでの記事でも伝えて来ました通り、『その後』なのです。

 

私のように、事業家としてすぐに再起しても良いでしょう。または、就職するのも良いでしょう。

 

いずれにしても、自己破産というのがどれほど影響するのか、説明させてもらいます。

 

はっきり言います。影響は・・・

 

ゼロ

 

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です。自分から開示しない限りは、金融機関以外、その情報を知りません。実名でSNSなどをしているようですと、事情を知っている方がやっかむかもしれませんが、基本的には誰も知りません。

 

ですので、再起にせよ、就職にせよ、自分の力次第、という事になります。

 

私の場合は、先の記事でも説明した通り、すぐに声がかかり、全く労せず乗り換えできました。でも、それは最初だけでした。

 

その後は新たな事業を作り出しては上手く行かず、黒字のうちに撤退を何度も行い、アルバイトや派遣社員などを行う時もありました。

 

最終的には自分で経営という結論があったため、スキルや情報を集めたい業界だけに潜入していましたので、有意義な時間だと自負しています。

しかし、回数を重ねれば重ねるほど履歴書は汚れて行きます。

 

海外では、様々な職種経験がある方が重宝されますが、日本は一本気に一つを追求する事に美学があります。

 

経営者という履歴は、一つあるだけで人事の心象には『能力はあるかもしれないが、使いにくそう』というのがよぎるそうです。結果、書類選考や面接での落選率は高くなるかもしれません。

 

年齢が高ければ高いほど、他業種への移動は困難です。私も様々な業界へチャレンジして来ましたが、年々、合格率が悪くなって行くのを体感しています。

 

現在、新たな事業を軌道に乗せるところですが、興味のある業界は見ておきたいと思い、様々な求人へ応募してみているのですが、合格がほぼ貰えなくなりました。

 

そのような現実はやって来ます。

 

年齢によりますが、参考程度にその後の戦略を下記に紹介したいと思います。

 

  • 20~29歳

 

就職も可能です。意欲を見せれば、長期的なキャリア形成を行える年齢ですから、採用もされるでしょう。

 

また、多少資金が用意できる、またはバイトで貯金するなどして、ワーホリを活用して海外へ出てみるのも手でしょう。日本では信用がありませんが、海外ならすぐにチャンスを掴めるかもしれません。

費用としては、渡航する国によりますが数十万を必要としますが、年齢的にはそれを支払って挑戦する価値はあると思います。

 

もちろん、まだまだ人脈やアイデアがあるのなら、即再起でも良いでしょう。

 

  • 30~39歳

 

就職は、難航を覚悟してください。経営歴が長ければ長いほど、難航すると思います。短くても心象は悪い物になるため、就活には大きなハンデを背負ったと思った方が良いでしょう。

 

しかし、高齢化によって、長期的なキャリア形成の対象にもなりつつある30代ですので、層の薄い企業に当たれば、即戦力としてデビューも可能でしょう。

 

特殊な国家資格等を有している事業を行っていた場合は別です。例としては、調理師やあんま鍼灸、宅建などは有利に働きます。経験も重宝されるでしょう。

 

この年代だと家庭を持っている場合が多いと思います。すぐにキャッシュが手に入る再起なら可能でしょうが、そうではない場合、家族の同意が得られない事かと思います。

アルバイトや派遣社員といった枠で潜入して、社員を狙う。又は、資金を溜めて再起を図る。どちらにせよ、難しい年代となっている事は自負した方が良いでしょう。

 

  • 40~49歳

 

就職はほぼ無理だと思ってください。この年代の経営者は、昭和体質を引きずっている方も多いため、企業人事からは嫌悪されがちです。また、低姿勢というのができない方も多いかと思います。

 

この辺りのネックを解消しない限り、就職によるキャリアアップは不可能です。

 

学歴や職歴の中に、有名な名前が入っていれば別だと思います。ただ、学歴で有名大学出というのは、扱いずらいという心象を与えますので、職歴の実績での有名なネームが入っている上で、その関係業界という形が無難でしょう。

 

他に、それまでに取引のあった企業への天下り的就職も手です。この年代で、しっかり経営をされて来た場合は、歓迎する企業もあるかと思います。声をかけてみましょう。

 

50~59歳

 

異業種への就職は、残念ながら年金暮らしのパートやシルバー人材枠程度の扱いとなると思われます。全く評価を得られない状態になるでしょう。

 

人不足が顕著な業界は体力勝負の業界が多いため、体力系の経歴でしたら、就業先は見つかるかもしれませんが、オフィス系は取引先のツテで紹介してもらわない限り、新規に就職は難しいと思います。

 

この年代でしたら、自己破産せずにズルズル引っ張るという手も有効ですので、安易に選ばない方が良いかもしれません。返って、苦労する可能性もあります。

 

60歳~

 

就職は、得意先やその紹介以外、不可能です。パート、アルバイト、シルバー人材派遣でも、なかなか難しいと思います。素直にツテを利用した方が良いでしょう。

 

50~59歳同様、自己破産せずにズルズル引っ張るという手も有効です。ただ、アイデアがないと起死回生はできないと思いますので、費用をかけずに売り上げる方法を生み出す必要があります。

 

再起の場合も同様です。まさにこれまでの経営がどうだったかという答え合わせのような状態になると思います。良い経営をしていたならば、手を差し伸べる人もいるでしょう。

逆に悪い、利己的な経営をしていたならば、自己破産しても結局、金苦労から抜けられないという答えが待っています。

 

年金や生活保護という最低限のセーフティネットはありますので、それを活用するのも一つの手でしょう。

 

※あくまで個人的な体感と見聞による見解ですので、これが答えではありません。