前回は、1929年の世界大恐慌について書きました。
正直、歴史の授業で習った、
実感のない歴史の一部という面もありました。
今回取り上げようとする経済危機は、
リーマンショックです。
リーマン・ショックは、
2008年9月に発生した
アメリカの有力投資銀行(リーマンブラザーズ)の経営破綻
をきっかけとする世界規模で広がった金融危機を言います。
サブプライムローンとリーマン・ショック
リーマン・ショックを理解する上で、
重要なのがサブプライムローンです。
サブプライムローンは、
アメリカの低所得者向けの住宅ローンを言います。
当時、アメリカの景気対策として
国民に住宅購入を推奨していました。
その住宅購入を支援する策の1つが、
サブプライムローンでした。
サブプライムローンの特徴は、
低所得者や過去未払いを起こした人も
利用できるローンという点です。
アメリカのサブプライムローンを証券化して、
世界中に販売されていました。
その結果、サブプライムローンはリスク分散ができて、
より多くの住宅ローン利用者を獲得していきました。
そのサブプライムローンを大量に購入していたのが、
リーマンブラザーズでした。
きっかけは住宅バブルの崩壊
そして、アメリカの住宅バブルが崩壊をきっかけに、
サブプライムローンの価値が失われ、
当時総額6,000億ドルの負債を抱えて
リーマンブラザーズが破綻しました。
リーマンブラザーズの破綻をきっかけに、
次は大手金融機関の経営破綻がドミノ倒しで発生し、
金融危機が急速に進みました。
また、株価も大きく下落しました。
日経平均は、当時1万2千円から半分の6千円台まで下落しました。
困ったらお金は借りられない
リーマンショックの際、
銀行が潰れるかもしれない、そう心配した人たちは
銀行に預けていた預金を引き出しにいきました。
心配した人が多かったので、
銀行に貯金する人が減りました。
その結果、銀行は融資などを実施する資金が不足し、
景気の悪化に加えて資金繰りが悪化する企業が多く発生しました。
倒産数はITバブル崩壊以降最大
結果、多くの倒産企業が発生することになりました。
上場企業33社を含めた、
15,646社が倒産しました。
当時の倒産件数は、ITバブル以降で最大規模となっていました。
危機は恐ろしい
金融危機や恐慌は、
経済を冷やします。
景気は上下しますが、
バブルが大きいと、
その崩壊による不景気や金融危機の度合いが上がります。
調子に乗らない、
個人で言えば大きな教訓にして、
日々頑張ろうと思います。