大不況②過去を振り返る リーマンショックとは

前回は、1929年の世界大恐慌について書きました。



正直、歴史の授業で習った、

実感のない歴史の一部という面もありました。

 

今回取り上げようとする経済危機は、

リーマンショックです。

 

リーマン・ショックは、

2008年9月に発生した

アメリカの有力投資銀行(リーマンブラザーズ)の経営破綻

をきっかけとする世界規模で広がった金融危機を言います。

 

 

サブプライムローンとリーマン・ショック

リーマン・ショックを理解する上で、

重要なのがサブプライムローンです。

 

サブプライムローンは、

アメリカの低所得者向けの住宅ローンを言います。

 

当時、アメリカの景気対策として

国民に住宅購入を推奨していました。

 

その住宅購入を支援する策の1つが、

サブプライムローンでした。

 

サブプライムローンの特徴は、

低所得者や過去未払いを起こした人も

利用できるローンという点です。

 

アメリカのサブプライムローンを証券化して、

世界中に販売されていました。

 

その結果、サブプライムローンはリスク分散ができて、

より多くの住宅ローン利用者を獲得していきました。

 

そのサブプライムローンを大量に購入していたのが、

リーマンブラザーズでした。

 

 

きっかけは住宅バブルの崩壊

そして、アメリカの住宅バブルが崩壊をきっかけに、

サブプライムローンの価値が失われ、

当時総額6,000億ドルの負債を抱えて

リーマンブラザーズが破綻しました。

 

リーマンブラザーズの破綻をきっかけに、

次は大手金融機関の経営破綻がドミノ倒しで発生し、

金融危機が急速に進みました。

 

また、株価も大きく下落しました。

日経平均は、当時1万2千円から半分の6千円台まで下落しました。

 

 

困ったらお金は借りられない

リーマンショックの際、

銀行が潰れるかもしれない、そう心配した人たちは

銀行に預けていた預金を引き出しにいきました。

 

心配した人が多かったので、

銀行に貯金する人が減りました。

 

その結果、銀行は融資などを実施する資金が不足し、

景気の悪化に加えて資金繰りが悪化する企業が多く発生しました。

 

 

倒産数はITバブル崩壊以降最大

結果、多くの倒産企業が発生することになりました。

 

上場企業33社を含めた、

15,646社が倒産しました。

当時の倒産件数は、ITバブル以降で最大規模となっていました。

 

 

危機は恐ろしい

金融危機や恐慌は、

経済を冷やします。

 

景気は上下しますが、

バブルが大きいと、

その崩壊による不景気や金融危機の度合いが上がります。

 

調子に乗らない、

個人で言えば大きな教訓にして、

日々頑張ろうと思います。

 

大不況① 過去を振り返る 大恐慌とは

世の中、

これからどうなっていくのでしょうか。

経済危機や金融危機が迫っていると、

新聞や雑誌でよく目にします。

 

危機が来る、という話はよく耳にするものの、

危機が来たらどうなる、というのがよくわからなかったので、

過去の危機について、

今回は調べてみようと思います。

 

 

危機の4段階

危機と一言で言っても、

そこには規模の大小があります。

 

経済危機も同様で、

規模の大きさから4段階に分けられています。

 

景気後退

不況

恐慌

大恐慌

 

大恐慌が最も規模が大きく、

深刻な経済危機になります。

 

逆に景気後退は、

深刻さが浅くなります。

 

 

1929年 大恐慌

大恐慌は、1929年に発生し、3年間続きました。

 

その規模は、アメリカで

失業者は1250万人、

失業率は25%近くまで迫りました。

 

4人に1人が失業している状況は、

非常に危機的状況です。

 

2023年2月のアメリカの失業者は、

31万人で失業率は3.6%となります。

 

アメリカの失業率が高まったのは、

コロナ禍が本格的に開始された2020年です。

各企業が大規模なリストラを実施し、

その年の失業率は8.1%となっています。

 

これらの数値と比較するまでもないのですが、

アメリカの世界恐慌は、

深刻な経済危機だったことがわかります。

 

イギリスの失業率は21%、ドイツは26%で

各国の失業率はアメリカに近い数値です。

 

ドイツは、当時第1次世界大戦の賠償金の支払を行う必要があり、

アメリカに借入などの依存をしていたため、

アメリカの影響が直撃しました。

 

結果的に、ヒトラー政権が誕生して、

第2次世界大戦の下地ができていた時期になります。

 

 

世界恐慌 日本への影響

日本は、アメリカ向けに主に生糸などを輸出していましたが、

この輸出が激減します。

 

世界恐慌時の日本の失業者は41万人、

失業率は6%となっています。

 

最近の日本の失業率は3%前後になるので、

3倍前後まで増加していることになります。

 

アメリカやドイツなどと比較すると、

そこまでの影響はなかったのか?と思う部分もありますが、

日本も第2次世界大戦に向かっていくことを考えると、

大きな転換期だったといえます。

 

 

世界恐慌は大きな転換期

世界恐慌は、1939年から開始される第2次世界大戦に

少なくない影響を与えています。

 

ドイツやイタリヤや日本でファシズムなどの

自国中心の政治の誕生や思想が強化されています。

 

それを考えると、恐慌はやはり恐ろしいですね。

元々そんなに資産も収入も少ない、

貧乏慣れしている私は大丈夫!

という甘い考えを反省します。

急に家が取られてしまう?不動産差押とは

前回、給与差し押さえについて書きました。

今回は、不動産の差し押さえです。

不動産の差し押さえで最初に思い浮かべるのは、

住宅ローンの返済ができない場合でしょうか。

 

債務者も生活をしなければいけないため、

財産の一部は差し押さえから守ることができます。

 

例えば、給与差し押さえも全額ではなく、

4分の1までしか差し押さえはできません。

また、66万円以下の現金や生活必需品、

仕事で必要な器具や備品などです。

 

そう考えると、生活している空間である不動産は、

差し押さえできてしまうのか、と思わなくもありません。

 

しかし、実際には不動産は差し押さえできてしまいます。

 

 

住宅ローン延滞による不動産の差し押さえの流れ

不動産を差し押さえされると、

所有者による売却や担保にして資金調達ができなくなります。

 

不動産の差し押さえが発生するケースは、

不動産を担保にローンを組んだ場合がほとんどです。

 

具体的には、住宅ローンや不動産担保ローンなどです。

 

不動産の差し押さえの流れは、以下のようになります。

 

①2ヶ月程度、住宅ローンを滞納する

②債権者から請求の連絡などが行われる

③債権者から督促状が送付される

④債権者から期限の利益の喪失による一括返済が請求される

⑤裁判所から競売開始決定通知書が送達される

 

債権者は、住宅ローンでいえば金融機関などになります。

 

上記の流れで、債権者は債務者に対して請求しながら、

裁判所に『不動産執行』の申立て手続きを実施しています。

 

そのため、一度手続きに入ってしまうと、

そこから取りやめにはなかなかしてくれません。

 

そのため、滞納などをして返済意思がある場合には、

滞納する前に事前に相談をしておくことが賢明です。

 

差し押さえされるまでは連絡や相談を一切せずに、

差し押さえがなされてから慌てて相談をしようとすると、

流石に聞く耳も持ってもらえません。

 

 

その他の不動産差し押さえ

実は、住宅ローンの滞納による不動産差し押さえと、

その他の不動産差し押さえでは手続きが違います。

 

その他とは具体的には、

税金の滞納や不動産担保ローンなどです。

 

まず、税金滞納の場合です。

 

税金滞納後に役所から督促状が届き、催促をされます。

督促状は、納期から20日以内に到着します。

その後は、役所から財産調査が行われたのち、

不動産は差し押さえられてしまいます。

 

税金の滞納は、裁判所の許可が必要ないので、

最短督促状到着から10日以内で

不動産差し押さえが成立する点が特徴です。

役所のやることだから、

と油断するのは危険です。

 

不動産担保ローンは逆に、

手続きが多くなります。

 

債権者からの『差し押さえ予告通知』が送られます。

その後には、裁判所から

『支払督促』と

『仮執行宣言付支払督促』が到着します。

その後に、強制執行によって不動産が差し押さえられます。

 

いずれにしても、督促状や請求書を放置しない。

これ、絶対です。

急に給与が奪われる?給与差押とは

債務者が返済を滞らせた場合、

債権者にはいくつかの強硬策を行うことができます。

基本、債権者と債務者の関係性は、

債務者が弱い立場にいます。

 

たとえ、お金を払わないからといって、

債権者が強引な回収行為を行うことは許されていません。

 

しかし、だからといって債権者にできることが少なすぎると、

多くの債務者は支払いをしなくなってしまいます。

 

債務者の大半が支払いをしない状況だと、

金融業を行う事業者がいなくなるか、

闇金などの違法業者が増える結果になります。

 

 

強制執行とは

強制執行は、国の強制力を借りて、

債権回収を行う手段です。

 

国の強制力を活用するため、

どんな状況でもできるものではありません。

強制執行を行うには、「債務名義」が必要です。

 

強制執行は、支払い義務を履行しない者の財産について、

強制的な債務の履行を行います。

 

強制執行できる対象は、以下の3種類があります。

・不動産

・動産

・債権

 

この中で、比較的簡単なのが動産になります。

 

 

動産執行とは

動産は、本人が所有する財産の中で、

不動産以外と考えると簡単です。

 

具体的には、

現金や自動車や商品や家財道具などがあります。

 

動産執行は、不動産執行より簡単に実施できる点で、

メリットがあります。

 

一方で、不動産と比較すると

債権回収のインパクトが小さいというデメリットもあります。

 

 

️給与差し押さえ

給与差し押さえは、

個人の不履行債務者に対して行われることが多い

動産執行の1つです。

 

給与差し押さえは、

給与を受け取れなくする手続きになります。

 

給与差し押さえをされると、

勤め先の会社に債務を履行していない状況がバレます。

 

まず、ここで債務者には大きな影響があります。

企業の多くは、信頼を重視しています。

 

そのため、従業員が債務を履行していない状況は

マイナス評価になります。

責任ある立場のある人が給与差し押さえなどを受ける場合は、

その立場が危うくなることもありえます。

 

 

給与差し押さえの流れ

債務を不履行したからといって、

そく給与差し押さえになることはありません

 

民間の債権者の場合には、

必ず債権者から支払督促や裁判が申し立てられます。

 

裁判が申し立てされると、

裁判所から特別送達郵便が到着します。

 

この特別送達郵便を無視してしまうと、

支払命令が出てしまい、判決が決定します。

 

支払督促を無視すると、債権者の正当性が認められて、

仮執行宣言支払督促が確定してしまいます。

 

こうなると、債権者は国の力を用意て給与の差し押さえなどが

できる状態になります。

 

 

放置してはダメ

債務は支払い義務です。

義務を放置してはいけません。

 

必ず履行に向けた努力を行い、

それでも履行できない場合には次の手を打つ必要があります。

 

債務の不履行などで破産しても、

債務と財産がなくなるだけです。

 

しかし、債務の不履行の状況を会社などに知られると、

収入もおぼつかなくなってしまいます。

そうなると、回復が余計遅くなるため、

払えない状況を放置しないようにしなければなりません。

平均給与と物価

物の価格が上がっているので、

所得が上がらないと生活が苦しくなります。

日本は、物価が下がるデフレが続いていました。

いつからデフレが始まったかというと、1980年代後半のバブル経済崩壊からだそうです。

 

1991年から土地価格などが下落して、1992年から物価上昇率が下落するディスインフレの状態でした。

 

ディスインフレは、物価上昇の幅が小さくなっている状態です。

正確にいうと、ディスインフレはデフレではありません。

むしろ、デフレの入り口と言うべきです。

 

そのデフレの入り口から数えると30年間、デフレが継続していたのが日本経済です。

 

平均給与は20年以上横ばいに近い

国税庁の民間給与実態統計調査では、毎年日本での平均給与が公表されています。

 

この調査によると、1990年の平均給与は425万円で、そこから数年は上昇していきました。

そして、ピークは1997年の平均給与で467万円でした。

 

ピークからは2020年まで減少が続き、2020年の平均給与は433万円でした。

現在の40代前半より若い世代は、給与が減少している状況しか知らないことになります。

 

ちなみに、2021年は前年比2.4%UPの443万円になっています。

過去を見ても、2009年から2010年は平均給与額が10万円増えるなど、420万円から440万円程度を行き来している状態でした。

 

給与が下がるもしくは上がらないのは、悪いことだ。

給与が上がらないのはデフレのせい、そういう論調が多い気がしています。

 

物の価格が上がれば給与も上がる?

ニュースで、物の価格が上がれば給与も上がる。

だから、物の価格が上がった方が良い、という理論があります。

 

物の価格の上昇以上に給与が上がれば、その通りなのかもしれません。

 

物の価格が上がれば会社が儲かり、会社が儲かれば給与を上げる。

会社が給与を上げる、と言う話です。

 

でも、給与がない人がいることを忘れていないかな、と思います。

 

ちなみに、年金生活者は調整が入ります。

2021年の年金受給者は4,000万人を越えています。

 

年金も「マクロ経済スライド制」があり、

インフレを調整します。

物価上昇率の半分は収入が増えるように調整されます。

 

日本の少子高齢化社会で年金生活者が多いし、

これからも増えることが予想できる中、インフレを喜ぶ人はどのくらいいるのでしょう。

 

そもそも値段を上げる努力と値段を下げる努力では、値段を下げる努力の方が難しいはずです。

値段を下げないと消費者が受け入れないから、値段を下げる企業努力をしていたはずです。

 

物価が上がって本当に給与が上がるのか、2023年の平均給与の動きを注視していきます。

特殊詐欺にご用心②

前回のblogの続きです。

実は特殊詐欺と一言で言っても、その詐欺の種類は多くなっています。

 

ということで、特殊詐欺の種類の続きです。

 

還付金詐欺

新型コロナウィルス感染対策によって、多くの補助や助成がありました。

 

誰でも貰える補助を知らなくて損したくない、そう思ってしまう心理を詐欺に利用するのが還付金詐欺です。

 

「医療費の還付金がある」

「税金が戻ってくる」

などと語り、お金が貰えるのでと手続きを急がせて、クレジットカードや通帳情報を取得したり、還付金を得るために振り込みをさせる手口です。

 

・融資保証金詐欺

融資を実際はしないのに、融資を受けられると思わせて、保証金を先に振り込ませる詐欺です。

保証料以外にも、融資の審査費用や契約手数料など、を要求されるケースもあります。

 

・金融商品詐欺

金融商品(金やデジタル通貨や未公開株式や社債など)を購入すれば『必ず儲かる』と思わせて、情報料や購入代金と称して、振込や支払いをさせる詐欺です。

 

金融商品は買わなくて良いので名義や口座だけ貸して欲しいと持ちかける手口もあります。

すべて虚偽に基づく話や説明のため、上手い儲け話に聞こえます。

しかし、実際は損しかしません。

 

・ギャンブル詐欺

パチンコの打ち子募集などの広告やSNSに反応してきた人に、パチンコ攻略法などを売る詐欺です。

競馬や宝くじなど特別に事前に当選番号を伝えると称して、情報料を要求するパターンもあります。

 

・交際あっせん詐欺

女性を紹介します。

あなたの登録を待っている女性がいます。

といった女性と交際できると思わせて、会員登録料や紹介料などの金銭などを騙しとる詐欺です。

 

・キャッシュカード詐欺盗

警察官や大手百貨店職員を装った人物から、キャッシュカードの不正利用の疑いなどを名目にして、キャッシュカードを用意させ、盗む詐欺です。

 

キャッシュカードを郵送してくれなどの指示があります。

 

特殊詐欺の手口は巧妙化が進む

同じやり方の詐欺では、バレてしまう可能性が高くなります。

気付かれた人から警察などへ通報されるため、詐欺集団も変化していきます。

 

特殊詐欺対策は警戒することから

特殊詐欺はもはや特殊ではありません。

 

特殊詐欺の件数は、

直近の22年が7,000件を下回る認知件数です。

しかし、20年は20,000件を超えていました

 

認知しされていない件数や未遂の件数を含めると、誰もが被害者になる可能性があります。

 

自分は関係ないではなく、自分も特殊詐欺の被害者になる可能性がある、

そう思って警戒を続けましょう。

特殊詐欺にご用心①

年がスタートしてから、いくつも事件がありましたね。

 

1年を振り返った時に、話題になりそうなのが「ルフィ」グループだと個人的に思っています。

 

2022年から全国で相次いた広域強盗事件に関与し、フィリピンの刑務所に収監されながら犯罪行為を主導し続けたグループです。

 

ルフィグループは、特殊詐欺グループと報道されていました。

2018年から2020年までで2,300件の特殊詐欺事件に関わって、被害総額は60億円以上とされています。

 

その後、特殊詐欺から強盗へシフトしていったのだそうです。

 

もちろん、ルフィグループは国外にいるので、闇バイトと言われる方法で実行犯を募集し、日本国内で犯罪を繰り返し続けていました。

 

世の中が本当に物騒になった、そう思います。

 

「特殊詐欺」「闇バイト」など、聞き慣れないキーワードが出てきましたが、

日常生活に危険を感じたのは私だけではないはずです。

 

そもそも特殊詐欺とは

特殊詐欺は、オレオレ詐欺が代表的な複数の詐欺を言います。

『特殊詐欺とは』と検索すると、最上位に京都府警察のホームページが出てきます。

 

被害者を電話などを利用して対面せずに信頼させ、指定口座へ振り込みなどを通じて現金を騙し取る犯罪です。

 

特殊詐欺の種類

特殊詐欺は、事件・事故・病気などのトラブルを理由に緊急状況をでっち上げてお金を騙し取る詐欺です。

 

特殊詐欺で最も有名なのは「オレオレ詐欺」です。

 

(医者を装い)お子さんが手術が必要な病気になって、、、

(会社の上司を装い)会社のお金を使い込んでしまい、、、

 

しかし、特殊詐欺はこれ以外にもたくさんあります。

 

・預貯金詐欺

親族や警察や銀行職員などを装って、キャッシュカードや預金通帳などを騙し取ります。

 

銀行口座が犯罪利用されたため、キャッシュカードの交換や情報変更が必要などと言って、騙していきます。

 

キャッシュカードのカード番号や暗証番号を聞かれる、キャッシュカードを取りに行く、(もしくは)キャッシュカードを封筒に入れて郵送をして、などというケースには特殊詐欺を疑った方が良いです。

 

・架空料金請求詐欺

「有料コンテンツの未納料金がある」

「パソコンのウィルス感染のセキュリティソフトの期限が切れる」

などと言われると、いくらですか?と聞きたくなります。

 

特に、セキュリティソフトの有効期限が切れてしまうと、悪質なウィルスの侵入を防げず大きな損害が出てしまう!

と言われると、怖くて話だけ聞こうと思ってしまいます。

(続く)

今後の大不況 インフレでも給与をあげにくい…

どうやら2023年も事業者にとって苦しい1年になりそうです。

ニュースやネットを見ていると、
楽観的より悲観的なものが多いです。


無根拠ではなく肌感覚で実感できる根拠が多く、
2023年も今まで以上に丁寧にいきます。

 

価格の上昇
2022年の後半から本格的な値上げが続いています。

値上げで苦しむのは、年金暮らしなどの所得が固定された人たちです。
実は近年、年金だけで生活している高齢者が減っているというニュースもあります。

「年金だけで生活する高齢者」たった2年で4世帯に1世帯へ半減。割合を円グラフで比較(LIMO) - Yahoo!ニュース

 

値上げに高齢者も対応しようとしている表れかもしれません。

値上げに対して企業も給与を上げようとする動きがあります。

重い腰の高齢者が動いているので、多くの企業も動きを見せることを期待しています。

 

悪いのは『値上げ+不景気』のセット

値上げが開始されて所得が変わらない(もしくは変わるかどうか分からない)状態だと、買い物を慎重に実施することになります。

300円で買えていたものが値上げで330円になっていたら、今まで一回で2個買っていたら1個に減らそうかとなるのが心情です。

 

この慎重な消費行動が広がると不景気になります。

企業の値上げの背景には、原材料やガスや電気などの価格があります。

 

いわゆるコストは上がっている状況で、従業員給与も上げることを期待される状況です。

売れないからと言って値上げした価格を戻す(値下げ)は簡単ではありません。

 

そんな中で資金調達環境は悪化

売れないしコスト高になったら、企業や事業者が頼るのは資金調達です。

設備やIT投資によって業務生産性を改善するか、広告を実施して売上をあげるなどの対策のための資金調達です。

 

資金調達にも簡単な時期と難しい時期があります。

そして、2023年は資金調達が難しい時期になります。


ゼロゼロ融資は2022年3月終了済

コロナ禍で進めたゼロゼロ融資は、2022年3月末で終了しています。

ゼロゼロ融資は、コロナ禍で売上が下がった企業の事業回復のための資金を融資するものでした。

 

お金を出したのは、日本政策金融公庫などの政府系金融機関と銀行などの民間の金融機関です。

このゼロゼロ融資が停止以降、企業の破産件数が増加傾向が続いています。


金融機関は資金提供したがらない?

銀行などの金融機関は、先々不景気になる可能性と足元で実際に起きている企業の破産増加から資金提供に消極的になります。

価格が上がることは一般的には金利が上がる要素です。

そもそも融資などの資金提供をしたいと考える金融機関は少なく、かつ金利は上がっていく可能性が高いという状況が予想されています。

 

2023年は慎重に

そう思います。

仮想通貨 第2弾 FTXの破たんの影響

2022年11月11日、
仮想通貨の通貨交換所の大手FTXが破綻しました。

通貨交換所の役割は、円やドルなどと仮想通貨を交換することです。

そう考えると、

大手の交換所が破綻するのは穏やかではないはずです。

前回、仮想通貨についてまとめました。
FTXの破綻が、仮想通貨の価値や仮想通貨のこれからに

どんな影響を与えるのか考えました。

 

FTXの破綻経緯


2022年11月6日にFTXが発行している仮想通貨(FTT)を、
仮想通貨交換業者最大手のバイナンスが売却しました。

 

FTTの売却には、いろいろな議論があるようです。
仮想通貨交換業者の最大手のバイナンスが、
競合の立場にいるFTXのFTTを全て売却しているので
さまざまな憶測が起こるのは納得です。

 

これにより、FTTならびにFTXの信用不安が一気に広がりました。
その結果、FTT価格が暴落して、FTXへの出金が殺到していく。

 

顧客の返金に応じられないFTXはバイナンスに救済を求めました。
バイナンスも一時は買収の方向性で話を進めはしたものの、
FTXのデューデリジェンス(企業調査や価値算定)の結果で
買収を取りやめました。

 

その結果、FTXの破綻が決定的となりました。

 

FTTの価値は98%ダウン!


FTTの価値は2021年9月では8,700円以上でした。
これが、FTTの最高価格でした。


そこから、1年2ヶ月後の22年11月のFTTの価値は、
なんと
なんと
200円以下です。

 

価値は98%ダウンしたことになります。

これをみて、仮想通貨への怖い面の表れのようにみえます。

 

FTXの破産の影響


FTXは顧客から160億ドル(日本円で2兆2千億円強)の預かり資産が
あったと報道されています。

その会社が破綻したのは、驚きです。

 

バイナンスのCEOは、FTX破綻は08年のリーマン・ショックと同じで、
連鎖破綻を警戒すべきという考えを示しています*。

*日経新聞「FTX破綻、仮想通貨で過去最大 世界に影響連鎖も」

 

これからの仮想通貨に注目


仮想通貨は、どうなっていくのか。

 

仮想通貨で最も知名度が高いビットコインも、
FTXの破綻から価格は減少しました。
しかし、その下落率は約10%と限定的という見方もできます。

 

先はわからない、それが今の現状なのではないでしょうか。

 

仮想通貨は、良くも悪くも価格が大きく動く投資です。
動きが読めないから投資する、と言う発想もあります。
これから不景気になることが予想される現状で、
現金は大事です。

 

投資するなら自己責任


投資をするなら、よく勉強して理解できるものを選びたいです。
そう思います。

仮想通貨って何?仕組みと安全性

タイムトラベルがあったら見てみたい、そう思えるのが2023年の仮想通貨をめぐる一連の動きです。

仮想通貨の今後の動きはよく分からない

書き出しから何を言っているのかと思われるかもしれませんが、これからの動きが予想しにくいものの1つが『仮想通貨』です。2022年11月11日に仮想通貨の大手交換所FTXが破産申請をしました。

 

仮想通貨の代表格であるビットコインは2022年の最高値で1ビットコイン584万円まで上昇しましたが、2022年11月には228万円と半額以下になっています。

 

結局、仮想通貨って何?

仮想通貨をきちんと説明して、と言われると難しい人が大半なのではないでしょうか。それは、仮想通貨の売買をしている人の中にも、「上がるから買っている」と言う人もいるかもしれません。

 

日本人の通貨は円です。円は日本の法律的強制力を持ってその利用を促している通貨(法定通貨)になります。ドルや元やユーロは、アメリカ・中国・ユーロの法定通貨になります。

 

仮想通貨は暗号資産とも言われ、電子データだけでやりとりする通貨です。円やドルとは違って法定通貨ではありません。まず、仮想通貨は法定通貨ではない、という点が大きな特徴になります。

 

2009年に仮想通貨『ビットコイン』が登場して、その後に複数の仮想通貨が生まれて、仮想通貨と法定通貨を交換する仮想通貨取引所ができてから利用者が爆発的に増加していきました。

 

仮想通貨の定義

日銀では、仮想通貨を以下のように定義しています。

①代金の支払いなどに使用ができ、法定通貨と相互に交換できる

②電子的に記録されて、移転できる

③法定通貨や法定通貨建ての資産(プリペイドカードなど)ではない

 

つまり、お金として使用できて、法定通貨と交換できる電子的な記録・移転ができる円やドルなどの法定通貨などではないものが仮想通貨になります。

 

電子マネーと仮想通貨の違い

電子マネーはプリペイドカードなどが代表です。電子マネーは法定通貨を基準としています。基準というのは、電子マネー自体の価値は変わらないことを意味します。

 

仮想通貨は法定通貨と交換できますが、仮想通貨の価値が変わるため100円で仮想通貨と交換しても1,000円になることもあれば10円になってしまうこともあります。

 

仮想通貨の安全性

仮想通貨は、現状では安全性は低いといえます。

仮想通貨の価値が変化していくので、大きく価値が上がることもありますし、逆に下がってしまうこともあります。

 

そして難しいのは、その動きが激しくかつ予想がつきにくいという点です。

 

『儲かるならやりたい!オクリビトになりたい!』

投資目的で仮想通貨を購入するときには、安全ではないが安全でないがゆえに大きく価値が上がる可能性があることもあります。

 

やるなら自己責任で、無くなっても困らないお金でやりましょう。