新型コロナと世界大恐慌

前回の記事で少し触れましたが、爆発的に増えている新型コロナウィルス感染。世界各地で猛威を振るっていますね。このように、突然発生するイレギュラーな事態に対して、倒産者や自己破産者にどのような影響を及ぼすのか、紹介したいと思います。

 

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病気にかかる事自体も危険ですが、それよりもこれによって生まれた混乱が、経済を目まぐるしく変化させていると思います。

リーマンショックかそれ以上などと謡われていますが、それ以上どころの騒ぎではないでしょう。

 

経済だけの観点ではなく、失われる命の数の分、マーケットは縮みます。さらに、健常者の行動も数多い制約が加わりました。さらに、大衆はネガティブマインドに襲われ、神経質な社会は、未来に怯える人を増やす事でしょう。

 

そんな状況です。

 

ここで朗報です。こうなりますと、私たち倒産・破産勢への差別が軽減するのです。なぜなら…

 

破産・倒産が驚くほど起こります。

 

 

結果として、今までは少なからず罪悪なり、敗北感なりに苛まれていたかもしれませんが、これからは気にすることはありません。

 

 

ゼロになれ 

 

倒産や自己破産でゼロになったなら、これまでの偏見や思い込みもいっその事、ゼロにしてしまいましょう。ついでに、それからの人生はローンも借金もゼロにしましょう。キャッシュのみ、今ですとキャッシュレスなので、キャッシュのみという語弊がありますが、つまり、利益のみで暮らせるスタイルを作ろうということです。

 

金に縛られる理由は借金です。どんなに世間的に成功者でも大半は、収入より借金の方が大きいものです。ミニマリスト、まではいかなくてもよいので、無駄な出費や見栄や体裁のための装飾などしないことが、借金をしない一番の近道です。

 

 

必要な物欲しい物。同じような言葉ですが、この選別が非常に大切です。

これは、物欲や食欲に対してだけではなく、心、つまり人間関係や恋愛、家庭でもこの選別をすることでスリムでまとまりのある思考に辿り着きます。そうすると自然と借金してまで必要のない物が見えてきます。

 

心の断捨離を心がけましょう。

 

10年先、20年先に向けてプランを練る

 

今日のため、明日のために汗水垂らして働いたところで、その対価として手に入れた物は自然災害などの前では無価値になります。そこで、10年先、20年先を見たポジショニングを心がけると良いでしょう。

 

50年後には、何事もなくても人口の自然現象によって、現在の都道府県数を維持する事ができず、半分程度になると言われています。

人口がいない商圏では、日進月歩で進化を続ける各種インフラ整備が行き届かなくなります。そういった点も踏まえ、日本だったらどこに拠点を置くのが最適か。自分の好みの環境も踏まえ、検討するといいでしょう。

 

破産・倒産した街では、それまでの行動によって、扱いに変化があると思います。

悪い方向へ自然と流行るのが世の常ですから、いい機会だと思って、他都道府県に移動するのも手です。その際には、前述しました先に向けてのプランを組むと良いでしょう。

 

コロナをきっかけに、無理や無駄、過剰であったものが淘汰され始めています。結果、ビジネスの形、働き方、全て影響があるでしょう。今回の一件は、私も想定外でしたが、南海トラフ沖地震などは確実に来る物であり、想定できます。被害は深刻でしょう。それを見越したビジネス成形ができれば、今後の見通しは明るいでしょう。

 

倒産・自己破産なんて所詮、通過点

 

今回、結局のところ、何が言いたいかといいますと、すでに破産・倒産者であれ、これから倒産・破産者になるにしても、通過点でしかないということです。『失敗は成功の母』という言葉もある通り、この失敗から何を学び、どう生かしていくのか、そこが一番大切だということです。

 

それに加えて、所詮は死ぬまでが戦場です。死ぬこと以外はかすり傷だと思ってもいいくらいです。

 

今回は、若干まとまりがない記事になってしまいましたが、言い訳させてもらうと…

 

どんなときもWifiの回線不具合事件に巻き込まれ、Google検索ですら立ち上がらない状況などにより、アップロードに戸惑ったのが大きかったのです。

 

オリンピックも延期ムードが高まり、日本経済は一気に冷え込むでしょう。それに加えて、新型コロナが世界中で猛威をふるっています。株価は暴落、世界の工場、中国からの出荷制限などで、関係ないところでも被害が出ています。

 

ここから、世界は大恐慌に陥るでしょう。
20年後、30年後の世界史の教科書に載るような出来事に、私たちは面しているのではないでしょうか。

新規事業立ち上げ

一度でも開業、独立してしまうと、人の下で働く事や、組織に属すことに抵抗を覚えるのではないでしょうか。

 

そうなると当然、頭に浮かぶのは、新規事業立ち上げ。世間的に成功者と呼ばれるのは、基本的には社長です。

 

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成功するための本や動画、さまざまありますが、実際に成功と失敗を味わった身分からすると、どれも思い込みに縛られているように感じます。

 

ここでは皆様に、一つだけ成功の秘訣を教えたいと思います。

それは…

 

です。

 

スキルや技術は努力に比例しますが、成功や知名度はその限りではありません。生まれながらに名家だったり、富豪だったりするのは努力でしょうか。

 

このことからも、金銭や社会的信用という要素にとって重要なのは、運であることが証明されます。

 

倒産や自己破産というマイナスな結果を招いてしまうと、一見運がなさそうに思いがちですが、そのあたりは常識というタガを取ってみましょう。

 

まったく違う世界が広がると思います。

 

何をするにも資金が必要?

 

「店舗を賃貸したい」、「車両をリースしたい」…世間に存在するビジネスの追従をしようとすると、必ずそのような壁にぶつかります。資金集めの際、破産者であるという過去は、不利に働きます。

 

結果、事業プランが実行できず組織に勤める。しかし、性に合わない事や、不条理な事、特に『対価』という面についての不満は募るでしょう。

経営している時は、自分で采配できたものでしたが、それを他人に委ねなければいけない状態です。

 

「やはり自分でやるしか…」と考えてしまうのではないでしょうか。

 

そこで資金を手に入れようとダブルワークを始めたり、怪しい商売に手を出すなど、失敗に向かってますます突き進みがちです。

 

ちなみに『信用情報』というのは、何のトラブルも起こさなければ、最後に事故を起こしてから7年でなくなると言われています。金融的な時効です。これを過ぎれば、クレジットカードやローンなども組めるようになると言われています。

 

しかし、実際は『現収入』に影響しますので、結局のところ、現収入を上げるというのが近道です。

 

破産者ならでは

 

原則、破産者はキャッシュでしか取引できない身分です。

債権者に取り上げられた後のため、貯蓄もありません。

 

中途採用枠で入り込むとなると、収入は生活最低限です。元得意先などで実績を買われて就職すれば別でしょうが、この環境では貯蓄どころか、事業すら立ち上げられません。

 

なら、どうすればいいのでしょう。

 

資金のかからない事業を作り出すことです。

 

体と時間でできる事、または今、手元に残っている道具を使ってできる事を探しましょう。切り詰めた中で生まれたアイデアは、底辺モデルでのオペレーションとなります。

それは結果として、利益が出しやすいモデルになるのです。そう考えて、アイデアを出しましょう。

 

足りないものはOEMできないか検討する

 

昨今、全ての業務が切り売りされていると言っても良いくらい、時代は進みました。そのシステムをフル活用しましょう。実際に売上が立ってから、オーダーを入れるというスタイルでOEM、外注できる仕組みなら、当然ですが手持ちは必要ありません。

 

思い込みは不要

 

最後にまとめですね。

 

「手持ちがなくてはビジネスはできない」と言われますが、答えはノーです。できます。アイデアとそれを現実にするシステム、そしてそれを売り出す事のできる営業力という名の情熱。これがあれば、ビジネスは必ず形になります。実際、利益も出せます。

 

有名な事業家の方の中にも、自己破産者は割といます。犯罪歴を持つ人だっています。メンタル的な部分を自分から追い込まない事が、最も重要です。そして、周りの偏見や常識という名のローカルルールに縛られない事が大切です。

 

破産者だからこそ、見えるものがあります。

今まで培ったつもりだった人格的信用は、結局、金目当てだったと知ったり、社長社長と崇めるようだった社員たちの態度、親族、ご近所からの風評など、人間の本質という物を知るきっかけになります。

 

だからこそ、気づくのです。

他人の評価基準というのは『プロセス』ではなく、『結果=今』なのです。

 

いかに結果を上手に演出するか、これが破産者の新規事業立ち上げには最も重要なのではないでしょうか。

 

あくまで、私見ですので他の意見もあると思いますが、私はこのように再起、そして、無借金で年収2千万という数字まで達成しました。

 

同じ破産者である、またこれから破産しようかという経営者の方々に、破産は終わりではないというメッセージも込めて、今日は記事にさせてもらいました。

 

新型コロナによる経済的なダメージも大きくなるでしょう。破産という言葉に目を向けなければならない方も増えると思います。皆さん、頑張り過ぎないでくださいね。

Xデー、破産免責当日

Xデー・・・などと大袈裟な見出しを付けましたが、私の場合、肩透かしのような裁判でした。

 

先の記事『倒産の際の弁護士選びについて』で紹介したように、金融商品業界のみで倒産を発表したため、債権者が誰ひとり現れず、淡々と状況の確認が行われただけだったからです。

 

免責、という結果が出ない限りは、自己破産、倒産は認められません。本来は支払能力があるにも関わらず、倒産や破産の申請をした場合、免責を受ける事ができません。

 

この記事では、当日の紹介をしたいと思います。ずいぶん昔の話ですので、忘れてしまっている部分もありますが、できる限り、説明したいと思います。

 

弁護士から裁判所への出廷日の連絡を受ける

 

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まずは、このXデーは弁護士と裁判官で決めます。倒産を覚悟した日をXデーとすべきか迷いましたが、その日はまだ、決着の付いた日ではないので外しました。

 

この出廷日は、1か月ほど前には分かっていたと思います。私は当時、二交代の工場へ勤務していたため、シフトで休みを申請しました。1か月ありますので、大抵の企業が休暇申請には応じてくれるでしょう。

 

当日は、現地集合でした。裁判所です。駐車場で弁護士と待ち合わせて、中へ入るという流れです。前の案件が長引いたりすると、待ち時間が長くなると聞きましたが、私の時はすんなりオンタイムで開始されました。

 

弁護士の作った状況説明書の読み上げと裁判官による事情聴取

 

「特に何も説明する事はありません。裁判官の質問に素直に答えてもらえれば大丈夫です」

 

裁判という物が生まれて初めてだった二十代半ばの私は、緊張していました。そして、予め対策を打とうと弁護士にどうしていればいいのか尋ねた際に、こう答えが返って来ました。

 

そのまま、出廷しました。中には裁判官と管財人だったと思います。2名いました。そして、席に着くと、弁護士が会社名や私の名を読み上げ、状況説明を始めました。

 

「予め、資料には目を通されてます。免責は間違いありません。安心してください」

 

そう言われていた私は、何だか業務的なこの状況説明と問答が滑稽に映りました。淡々と進む中、裁判官は口にしました。

 

「債権者もおりませんので、異議はないと思いますので・・・免責とします」

 

というような感じで、20分程度、テーブルを囲んで話しただけで終了しました。この後、管財人が財産の管理をしますが、私は家しか処分できる物がなかったため、不動産業者と面談して、家の売買にサインする程度でした。

 

引越のために、身軽にしようと家財のほどんどはオフハウスなどのリサイクルショップに引き取ってもらい、家族ともども引っ越しました。

 

想像しているよりもイージー

 

散々借金苦で悩んでいた私にとっては、想像以上にイージーでした。死のうと思った自分をあざ笑いたくなるほど、何をそこまで追い詰まっていたんだろうと、振り返れば何とも滑稽な己に見えました。

 

悩んでいる時は、それしか見えなくて、視野狭窄に陥っている事にすら気付けなくなっている物です。一歩引いてみたら、意外と大した事なかったりもするのですが、その一歩引くが難しいのも現実でしょう。

 

生真面目な人ほど、自己破産をしたがらず、自殺をしやすいそうです。

 

命を捨てるほどの失敗でしょうか。命は買えません。どんなに金持ちが金を積んでも、死ぬ時は死ぬしかないのです。

という事は、金と命を天秤にかける事自体が間違えなのです。

 

資本主義社会である以上、金はパロメーターだと言えますが、金のために命を捨てたり、他人の生活を脅かしたりするくらいなら、一度ゼロにクリアして、安い賃金でも生活が成り立つ環境を作る方が、建設的ではないでしょうか。

 

Xデーなどと言いましたが、死ぬ事以外はかすり傷だと思うくらいの方が、人生は楽しめると思います。

 

倒産の際の弁護士選びについて

この記事では、どんな弁護士に倒産手続き、所謂法人破産を依頼すべきかを紹介したいと思います。

 

法人破産は、個人破産とリンクしています。何故なら、法人が融資を受ける際に、必ず代表者は連帯保証するからです。

 

もちろん、例外はあります。個人としては資産を山ほど持っているという場合は、それを現金化して、連帯保証分を支払えば済むでしょう。

 

しかし、実はそんなに甘くはないのです。それは、負債を残した『相手』によるからです。

 

倒産する際に大切なのは負債相手の選定

 

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本当にギリギリまで粘ってしまった場合は、選定の余地もないと思います。しかし、私はギリギリの一歩手前での倒産を推奨したいです。

 

理由は、揉め事が少なく、また巻き込まれて倒産連鎖を起こさないで済むからです。簡単に言うと、社会的被害が少なくて済む、という事でしょう。

 

A.金融商品業界負債のみの場合

 

まず、こう言ってしまっては業界の方に怒られてしまいそうですが、残していいのは、金融機関や担保を設定しているリース会社など、金融商品業界です。

こちらの業界は、年度予算にある程度の倒産リスクを計上しており、それを踏まえて金利の設定や売上ノルマを設定しています。

そのため、機関規模にもよりますが、おおよそ地銀(地方銀行)で5千万、信金(信用金庫)で3千万、メガバンクで1億を超えない限りは、騒ぎにはならずに免責を迎える事ができると思います。

 

金融商品業界だけの負債で倒産をする場合は、弁護士はどんな人でもいいでしょう。しかし、資産を持っている場合、100万円未満までしか手元に残せません。

その事情を踏まえた上で、できる限り協力的に動いてくれる弁護士に頼むと良いでしょう。この場合は、なるべく暇な弁護士がいいかもしれません。その分、良く動いてくれます。

 

私は、このパターンでしたので、簡易裁判で債権者は一人も現れず、弁護士と裁判官の話合い20分程度で、免責となりました。

 

B.他企業負債も残したままの場合

 

仕入業者や売上業者など、他企業の負債も残したまま、金融商品業界も残しているケースです。この場合、連鎖倒産の可能性があり、債権者の中では、この負債で突如、経営難に陥る場合もあります。

 

そういった債権者は、少しでも債権を回収したいとゴネます。ゴネるというと語弊がありそうですが、当然の主張であり、巻き込まれて倒産してはという必死さは理解できると思います。

 

こういうケースの場合は、Aで述べた暇な弁護士では揉める可能性があります。できれば、法人倒産の経験が豊富で、民事に強い弁護士を選ぶといいでしょう。

 

C.従業員賃金未払もある場合

 

 個人的には、一番避けて欲しいケースです。しかし、突然の資金ショートなど、経営というのは何が起こる分からないのも現実です。

 

こちらのケースは、A.B.の債権者に加え、従業員という債権者もいますので、B.で述べた弁護士の中でも、民事に強い、交渉力やコミュニケーション力の高い、心象の良い方を選ぶと良いでしょう。

 

弁護士とはどのような話をする事になるのか

 

ありのままで大丈夫です。弁護士とは、お金を得る事で、依頼者を弁護、守るのが仕事です。全力で助けてもらいましょう。

 

私の場合は、まず、借金の内訳の説明から始まり、帳面など企業情報の提出をしました。また、個人資産についても同時に説明をします。

 

提示する情報としては下記の通りです。

 

  • 法人の借金の状況(借入先、金額の説明)
  • 法人の帳面など、決算に使用するような資料各種提出(破産が必要である証拠を準備)
  • 個人の借金の状況(借入先、金額の説明)
  • 財産の内訳

 

全部、あっけらかんと説明してしまって大丈夫です。後は、弁護士の方が詳細を説明してくれます。依頼するとすぐに、借入先各社へ内容証明での督促の停止が送られます。

すぐに催促は止みます。催促で悩んでいる方は、すぐに良く眠れるようになるでしょう。

 

その後、不足資料がない限りはただ時間が過ぎるのを待つだけです。就職して仕事をしていても大丈夫です。

 

私の場合は、驚くほど、何もしないで裁判を迎え、免責を受けました。

銀行から融資を断られるという事=死の宣告?

新規立ち上げの場合、融資を断られるのなら、やらなければ良い事でしょう。

 

しかし、融資を受けて運営している状況下での『銀行から融資を断られる』という答えはかなり意味合いが変わって来ます。こちらは、例えるならば、死の宣告とも感じるのではないでしょう。

 

この記事では、銀行を融資を断られた時について、紹介したいと思います。

 

融資というのは必要のない時は枠がある

 

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上手く出来ている物で、融資というのは必要のない、絶好調の時は余計に枠があります。それもそのはず、資金繰りが上手く行っているのですから、担保として評価できる要素も数多く存在するからです。

 

「社長、少し付き合ってくれませんか?」

 

金利で稼ぐ銀行としては、担保の多い相手に貸して、金利を取りたいのが本音でしょう。良い操業をしている時は、取引銀行からこんな声がかかる事も多いでしょう。

 

巷では信用付けのために、借りておいて少し付き合っておくと良い、などと言われていますが、それはよっぽど強いパイプがある場合です。

 

実際、銀行マンという職業は、2、3年で転勤させられてしまい、癒着しにくいように作られています。そんな中、どうしても融資を受けたい場合に備えてコネを作るなら、転勤2年目の人物にツバを付けると良いでしょう。

 

その人物が転勤直前、融資を付けてもらえば、その後は引き継いだ人間の実績になるため、事故を起こして前者の経歴に傷は付かないため、乗る可能性は上がります。

 

話はズレましたが、融資というのは、下がり始めにしか付きません。下がり切ってから、慌てて申し込んでも手遅れになります。

 

私も当時、調子よく年商が膨らんでいる間は、出店計画に合わせて銀行はどんどん融資してくれました。最初は500万円、1,000万円、2,000万円・・・

 

加えて、個人としてマイホームの購入など、借金は転がるように増えて行きました。

 

『借金も財産のうち』

 

なんて言葉を鵜呑みにしていた当時の私は、借りられるなら借りてしまえと、どんどん借りて手を広げました。

 

先の記事『倒産の決断』にも記載しました、韓国との貿易商材でのトラブルの際、状況は一変しました。

 

「長期は・・・厳しいですよ、社長。短期でしたら」

 

今までは3年、5年、7年というスパンでの融資ばかりでした。しかし、この時、担当者が提案したのは、半年後一括返済という言葉だったのです。

 

しかし、借りなければ国際裁判が待っていた私は、首を縦に振るしかありませんでした。

 

この後でした。毎月顔を出していた、多い時には毎週、お茶を飲みに来ていた担当者が一切、顔を出さなくなりました。私は、売上拡大に追われる毎日を送り、あっという間に半年が経過しました。

 

「これ以上の融資はできません」

 

半年後、何とか短期分は返済しましたが、運転資金ゼロとなっていました。向こう半年ほどの資金が欲しいと懇願しましたが、答えはこの通りでした。

 

ここからは、まるで雪崩のようでした。私は自己資金も吐き出し、売上拡大に努めましたが、思い通りにいかず、なくなる一方の通帳資金に頭を抱えました。

 

『このままでは従業員の給料も払えなくなる』

 

そう思った私は、残っている少数のスタッフに当月分の賃金を満額支払い、月初めで退職してもらいました。勤務していない日数分の給料で、就職活動して頑張って欲しいと見送りました。

 

それから、仕入業者へ支払を全て行うため、売上業者へ入金の催促を行いました。事情を包み隠しなく説明し、頭を下げ、各社へ挨拶して回りました。

 

そして、銀行やリース会社への支払いだけを残し、私は知人社長に破産するための弁護士費用を融通してもらい、弁護士事務所へ向かったのでした。

 

事業途中で銀行から融資を断られるという事は、帳面上及び今後の資金繰り計画上、回収不能という判断を下されたという事です。ここから巻き返すのは、努力だけでは難しいでしょう。

 

その後、私はそう言った相談があった中小企業の融資付けの手伝いも行いました。結果は、やり方によっては融資が付く企業が大半だという現在の私の結論です。

 

ただ、この状況になった場合は、自己破産は視野に入れておくべきかと思います。

倒産の決断

倒産

 

良い言葉ではないでしょう。しかし、私は過去に一度、自分で経営した会社を恥ずかしながら、倒産させています。

 

この記事では、倒産を決断するに至った経緯を紹介しようと思います。

 

倒産とは様々な要因による支払不能の長期継続

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簡単に言えば、これに尽きます。この結果、仕入、売上、経費のバランスが崩壊する事によって倒産は起こります。当たり前の説明ですが、逆を返せば、このバランスを崩さなければ倒産は起こらないという事です。

 

事業にとって資金とは、車にとってのオイルのような物だと思います。

 

例として、

 

  • 資金を集める
  • 売上額を増加させ、仕入額を減少させる
  • 経費を抑える

 

など、資金というオイルで円滑にしていた箇所を他の要因で穴埋めできれば倒産は防げます。

 

過剰経費、過剰仕入から予想外の売上減少により負のスパイラルが加速

 

私のケースは、飲食店のチェーン展開を3年計画で行い、今思えば、強引な出店計画を組んでいました。結果、賃料や改装費などの経費が過剰になっていました。

 

そこはメインバンクがカバーしてくれていたため、気になるほどのショートは起こしていなかったのですが、韓国との貿易商材でトラブルが起こります。

その販売先を予定していた企業からの、出航直前のキャンセルが入ったのです。この際、私は同社を信用していたため、この件について、契約書を交わしていませんでした。

 

「そんな話した記憶はない」

 

無責任に放たれたその言葉によって、私はメーカーへ事情を説明しました。しかし、メーカーはすでに注文数の生産を終え、港に商材を移送済。すでに、商品として完成してしまっているため、支払いを要求してきました。

 

「おたくの事情は知らない。金を払わないなら国際裁判だ」

 

若い私は混乱しました。どうしていいのか、正直分からず、突如降って沸いた1千万を超えるキャッシュの不足に、必死に金を集めました。長期融資枠は使えなかったため、短期融資枠(半年後一括返済)で半分、そして、残りは・・・

 

たまたま家族が亡くなり、その保険金で、手元にキャッシュをたくさん持っていた親友に助けを求めました。頭を下げて、半分を借りました。ここから、負のスパイラルは始まりました。

 

貿易商材が入荷し、半年という期日の中で売り切らなければ返済不能なキャッシュフローが私の頭を悩ませました。日本中飛び回る毎日。その経費も、結果が出なければ首を絞めるだけでした。

 

『経費を使ったなら売って来なければならない』

 

その脅迫観念は、それまで好成績を上げていた私の営業スタイルを壊しました。結果、予想を遥かに下回る販売数は、更に私を煽りました。

 

そんな最中、今度は飲食事業でのトラブルが起こりました。

 

メニュー開発や店長たちとのコミュニケーションを任せていた飲食事業部のリーダー女性の同棲相手が自殺したのです。第一発見者は彼女でした。前日に喧嘩していたそうで、彼女は自身を責めました。

 

「しばらく、会社を休ませてください」

 

結婚すると語っていた彼氏の首吊りの遺体を見つけたのです。すぐ元気に働く事ができる人間はいないでしょう。事情を察して、彼女には休んでもらいました。

 

この結果、飲食事業部への売上増加の煽りがエスカレートしました。何故なら、私は焦っていたからです。結果・・・

 

「社長、今月で辞めさせてください・・・」

 

次々と退職する飲食事業部社員たちに、私は嘆きました。給料も同地域の同年代より払っていました。働き方も割と融通していました。結果がこれか、と。

 

現金を生み出していた店舗が相次いで閉鎖せざるを得ない状態になり、ディベロッパーからも責められる始末に、私はさらに焦りました。

 

焦りは失敗ばかり生みました。自分ひとりでできるビジネスを、と始めた起死回生の通信販売事業。商品開発、チラシ作成と順調に進み、その電話窓口要員をパートタイマーで雇いました。

 

いざ、チラシを折り込み、注文を受け始めた矢先の事でした。新たなトラブルでした。

 

「メーカーが突然、倒産しました・・・原料が調達できません」

 

という電話が私の元に届きました。原料を仲介していた企業の社長からでした。何とかして欲しいと懇願しましたが、かなり低価格での仕入だったため、他社では採算が取れず、すぐに切り替えられる状態ではありませんでした。

 

さらに、折り込みの結果、見込みの半分以下の数字が私を追い詰めました。

 

他にも様々な手を売っていましたが、ここで私の心は折れました。総負債額、約1億。

 

倒産を覚悟したのです。

再起、就職への影響

自己破産については、これまでの記事で粗方お分かりいただけたかと思います。しかし、大切なのは、これまでの記事でも伝えて来ました通り、『その後』なのです。

 

私のように、事業家としてすぐに再起しても良いでしょう。または、就職するのも良いでしょう。

 

いずれにしても、自己破産というのがどれほど影響するのか、説明させてもらいます。

 

はっきり言います。影響は・・・

 

ゼロ

 

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です。自分から開示しない限りは、金融機関以外、その情報を知りません。実名でSNSなどをしているようですと、事情を知っている方がやっかむかもしれませんが、基本的には誰も知りません。

 

ですので、再起にせよ、就職にせよ、自分の力次第、という事になります。

 

私の場合は、先の記事でも説明した通り、すぐに声がかかり、全く労せず乗り換えできました。でも、それは最初だけでした。

 

その後は新たな事業を作り出しては上手く行かず、黒字のうちに撤退を何度も行い、アルバイトや派遣社員などを行う時もありました。

 

最終的には自分で経営という結論があったため、スキルや情報を集めたい業界だけに潜入していましたので、有意義な時間だと自負しています。

しかし、回数を重ねれば重ねるほど履歴書は汚れて行きます。

 

海外では、様々な職種経験がある方が重宝されますが、日本は一本気に一つを追求する事に美学があります。

 

経営者という履歴は、一つあるだけで人事の心象には『能力はあるかもしれないが、使いにくそう』というのがよぎるそうです。結果、書類選考や面接での落選率は高くなるかもしれません。

 

年齢が高ければ高いほど、他業種への移動は困難です。私も様々な業界へチャレンジして来ましたが、年々、合格率が悪くなって行くのを体感しています。

 

現在、新たな事業を軌道に乗せるところですが、興味のある業界は見ておきたいと思い、様々な求人へ応募してみているのですが、合格がほぼ貰えなくなりました。

 

そのような現実はやって来ます。

 

年齢によりますが、参考程度にその後の戦略を下記に紹介したいと思います。

 

  • 20~29歳

 

就職も可能です。意欲を見せれば、長期的なキャリア形成を行える年齢ですから、採用もされるでしょう。

 

また、多少資金が用意できる、またはバイトで貯金するなどして、ワーホリを活用して海外へ出てみるのも手でしょう。日本では信用がありませんが、海外ならすぐにチャンスを掴めるかもしれません。

費用としては、渡航する国によりますが数十万を必要としますが、年齢的にはそれを支払って挑戦する価値はあると思います。

 

もちろん、まだまだ人脈やアイデアがあるのなら、即再起でも良いでしょう。

 

  • 30~39歳

 

就職は、難航を覚悟してください。経営歴が長ければ長いほど、難航すると思います。短くても心象は悪い物になるため、就活には大きなハンデを背負ったと思った方が良いでしょう。

 

しかし、高齢化によって、長期的なキャリア形成の対象にもなりつつある30代ですので、層の薄い企業に当たれば、即戦力としてデビューも可能でしょう。

 

特殊な国家資格等を有している事業を行っていた場合は別です。例としては、調理師やあんま鍼灸、宅建などは有利に働きます。経験も重宝されるでしょう。

 

この年代だと家庭を持っている場合が多いと思います。すぐにキャッシュが手に入る再起なら可能でしょうが、そうではない場合、家族の同意が得られない事かと思います。

アルバイトや派遣社員といった枠で潜入して、社員を狙う。又は、資金を溜めて再起を図る。どちらにせよ、難しい年代となっている事は自負した方が良いでしょう。

 

  • 40~49歳

 

就職はほぼ無理だと思ってください。この年代の経営者は、昭和体質を引きずっている方も多いため、企業人事からは嫌悪されがちです。また、低姿勢というのができない方も多いかと思います。

 

この辺りのネックを解消しない限り、就職によるキャリアアップは不可能です。

 

学歴や職歴の中に、有名な名前が入っていれば別だと思います。ただ、学歴で有名大学出というのは、扱いずらいという心象を与えますので、職歴の実績での有名なネームが入っている上で、その関係業界という形が無難でしょう。

 

他に、それまでに取引のあった企業への天下り的就職も手です。この年代で、しっかり経営をされて来た場合は、歓迎する企業もあるかと思います。声をかけてみましょう。

 

50~59歳

 

異業種への就職は、残念ながら年金暮らしのパートやシルバー人材枠程度の扱いとなると思われます。全く評価を得られない状態になるでしょう。

 

人不足が顕著な業界は体力勝負の業界が多いため、体力系の経歴でしたら、就業先は見つかるかもしれませんが、オフィス系は取引先のツテで紹介してもらわない限り、新規に就職は難しいと思います。

 

この年代でしたら、自己破産せずにズルズル引っ張るという手も有効ですので、安易に選ばない方が良いかもしれません。返って、苦労する可能性もあります。

 

60歳~

 

就職は、得意先やその紹介以外、不可能です。パート、アルバイト、シルバー人材派遣でも、なかなか難しいと思います。素直にツテを利用した方が良いでしょう。

 

50~59歳同様、自己破産せずにズルズル引っ張るという手も有効です。ただ、アイデアがないと起死回生はできないと思いますので、費用をかけずに売り上げる方法を生み出す必要があります。

 

再起の場合も同様です。まさにこれまでの経営がどうだったかという答え合わせのような状態になると思います。良い経営をしていたならば、手を差し伸べる人もいるでしょう。

逆に悪い、利己的な経営をしていたならば、自己破産しても結局、金苦労から抜けられないという答えが待っています。

 

年金や生活保護という最低限のセーフティネットはありますので、それを活用するのも一つの手でしょう。

 

※あくまで個人的な体感と見聞による見解ですので、これが答えではありません。

破産、倒産による変化について

ここでは、倒産自己破産によって変化する物について、紹介したいと思います。ここまで読んでいただいた方は、知識もお持ちだと思いますので、おさらいのつもりで読んでいただければと思います。

 

変化する物

 

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  • 心境

 

説明しなくても分かると思いますが、借金苦で追い詰まっていた心は法律という庇護の元、解放されます。これは、責任感が強ければ強いほど、解放感も高いと思ってください。

 

苦しんでいる時は、灰色に見えた世界に、色が戻ったような変化が起こります。自然と笑顔も出る事でしょう。

 

  • 地位や立場

 

倒産を経験する立場ですから、代表者としてそれなりに箔があった事と思います。地元では風を切って歩けた、などという方ほど、次の手がない場合、落差が大きくなります。

 

それまでのツテを使って、就業できた場合でも、助けてもらったという義理ができてしまい、それまでの立場ではいられないでしょう。

 

そんな時は、もっとポジティブに考えると良いと思います。今までは、『社長として、全責任を取らなければいけない立場』だったと思いますが、『何の責任もなく業務に全うできる』という楽な立場になったと捉えると気持ちが変わります。

 

しかし、それまで威張っていればいるほどギャップに悩まされるでしょう。また、力を貸してくれる人の数にも影響します。経営者たるもの、老若男女問わず、常にフラットな立場で人と接しておくのが吉です。

どこの誰がいつ儲け話を引っさげて来るか分かりません。決めつけや思い込みほど無用な物はありませんから、この際、捨ててしまいましょう。

 

  • 金融事情

 

所謂、ローンやクレジットカードのような、借入等の信用がマイナス状態になります。直食い(取引していて負債を免責)していない場合は、早期の取引も年収次第で可能だと思いますが、基本的にはキャッシュのみで戦う事になります。

 

不便に感じたのは、高速道路のETCです。キャッシュだと少し高く、ETCは作れない。これは本当に歯がゆかったです。

 

ネットなどの購入に関しては、カードが使えないのは不便に感じるかもしれません。当時はまだまだ普及していませんでしたが、通帳残高をそのまま引き落とすクレジットカードのDebit Cardがオススメです。

信用のあるなしに関係なく、口座さえ作って、現金を入れておけば使えます。

 

その他は、収入さえあればキャッシュで何とでもなりますので、特に不便を感じなかったです。

 

変化しない物

 

  • 税金

 

これは私も見落としていて、苦労したのですが、税金は自己破産で免責にはなりません。法人税は、倒産と共に消滅しますので安心してください。

 

こちらは、あまりに落差のある収入の中で事情を説明して免除してもらえる可能性もあります。実際、私も引っ越した先の自治体の地方税は、これを理由に免除してもらいました。

 

しかし、それまで稼いでいた時に住んでいた地域は逆で、払え払えと煽りが凄かったです。自治体によって、税収差がありますから、余裕のある地域は免除率が高く、低い地域は免除されないのだと思います。

 

自分の住んでいる自治体の財政状態をチェックしておくのも良いでしょう。

 

  • 自分の性格とスキル

 

人は簡単には変われません。また、変わろうとしないと変わらない物です。せっかくリスタートしたところで、同じミスを繰り返しては元も子もありません。

 

自己破産で自分の性格や持っているスキルが変わる事はありません。次のチャンスに備えて、変える努力は必要です。

 

  • 世界

 

ここが非常に大切です。私やこれをご覧になっている方が倒産自己破産しようと、世界は何一つ変わりません。自分にとっては大事かもしれませんが、世界にとっては取るに足らない些事なのです。

 

苦しんで苦しんでやっと抜けたところで、劇的に世界が手を差し伸べてくれる訳ではありません。あくまで、ミクロな変化でしかないのです。

 

それが腑に落ちれば、命を懸けたり、他人を脅かしてまで借金苦の中を足掻く事がどれほど滑稽なのかが分かると思います。

なぜ、このブログを立ち上げたか

理由は、大きく分けて三つです。

 

  • 失敗=終わりという日本の体裁意識を少しでも変えたい
  • 現在、借金苦などに悩み、自殺や犯罪を考えている方への抑止に繋げたい
  • 人生はもっと楽しめるんだという発信をしたい

 

以上が大きなテーマですが、直近ですと私の知人から相談されたケースを機に、もっと早く助言できていたならばという想いが沸きました。

 

知人Tくんの借金苦

 

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では、仮名としてTくん。彼の話をさせてもらいます。

 

三年ほど前、行政のバックアップを元に起業した、まだ三十路前の若い青年です。

 

私から見れば、とても採算の取れる事業だとは思えない案件でしたが、予算の付いているカテゴリーという事で、行政は彼を後押ししました。結果、彼は家族と共に、そのビジネスで発起する意思を固めたそうです。

 

そして、全国水準でのマーケティングリサーチを元に弾き出された、現実的だろうという数字で作られた事業計画書は、行政を納得させました。その結果、国金(国民政策金融公庫)の融資が付きました。

 

しかし、計画は初年目で破綻していました。それもそのはずでした。提出された数字は、全国での平均点から算出された物であって、彼らのいる地域は、そのカテゴリーでは、ワースト3に入る、全く違うマーケットでの試算だったからです。

 

彼がそう気付いた時には、すでに時は遅く、親族から借金をして回す自転車操業となっていました。そして、行政はもちろん、関係各所は、数字が出せない彼を責めていたそうです。

 

さらに借金苦から、家族間での事業に対する意識の温度差が生じ始めたそうです。

 

2年目を超えた彼は、その数字の低さを確認して諦めたそうです。そして、彼は彼なりに習得した知識を元に、自己破産を検討し、家族と相談を始めました。しかし、連帯保証している両親はもちろん反対、奥さんも彼に同意しなかったそうです。

 

大喧嘩の末、彼が折れました。自己破産を諦めたのです。しかし、すでに二十代末期、年齢も年齢です。事業のために、その業界へ割いた時間は返って来ません。

それは、社会人としての経験が乏しく映しました。また、独立開業して間もない撤退という悪印は、就職活動を難航させました。

外部へ稼ぎに出る事も叶わず、自身の事業の立て直しもままならないまま・・・

 

結局、借金の支払いは滞り始めてしまいました。それにより、行政、銀行から圧力は膨らみ、掛けによる仕入枠もどんどん縮小しています。結果、仕入もまともにできず、さらに数字は悪化の糸を辿ってしまっていました。

 

彼は言いました。

 

「こうなるのが見えていたから、1年前に(自己破産を)したかった。していれば、今頃は住む場所を変え、業界も変えて、仕事を探す事もできていたんです・・・」

 

彼と知り合って、まだ半年ほどと間もありません。しかし、共に仕事をしたり、話をした感じでは、生真面目で良い青年です。潰れてしまうのは惜しい人材です。

 

日本社会には、未来を見据えて、失敗を恐れない体制はありません。失敗は、挑戦するから起こります。挑戦してはいけないという体制です。

 

更に、他人の未来を素直に評価できる体制がありません。若者を応援するという体裁はありますが、実際はそれに対してアクティブではありません。

 

結果、失敗者、負け組、そのようなレッテルを貼られてしまい、挑戦者たちは再挑戦を阻まれて、苦しんでいます。Tくんも同様です。

 

もし、もっと早く出会っていたなら、事業立て直しの方向でも、自己破産の方向でも力になれたでしょう。しかし、残念ながら彼の周りには、こういった知識を豊富に持つ人間がいなかったのです。

 

今も彼は、自己破産もできず、ひたすら借金苦の中を、空元気で迷走しています。やっと見つけた安月給で、とても借金返済が早まるとは思えない労働を繰り返しています。

 

もっと早く彼と出会っていたら。この相談を聞けていたならば。仮説の世界ですが、全く違う結末を作れたと思いました。後悔、とまでは言いませんが、有能であろう若者を、確実に救える自信のあるタイミングでない事を嘆きました。

 

そう言った経緯もあり、今回はブログという形になりますが、こうして筆を執らせてもらった次第です。彼と同じように、悩み、苦しんでる方が他にもいるのなら、少しでも手助けをできない物かと、彼の表情や言葉から思いました。

 

自己破産に対する正確な認識

 

自己破産というのは、法律上で利用する事を許されたシステムです。濫用は勧めたくはありませんが、本当に借金苦で家庭の危機や、命を捨てるような結末を招くのであれば、私はこの手段を使うべきだと思っています。

 

日本では、自己破産=人生の敗北のように思われていますが、そんな事はありません。

返せない借金苦を引きずり続けて、いつまで経っても立て直せない生活を送り続ける方が人生の敗北ではないかと、私は思います。

 

また、借金苦により、人を騙したり、犯罪に手を染めるなどの、全く関係のない第三者が被害に遭うという二次災害が起こる点を踏まえても、この手段は人生にとって、とても『有効的な手段』だと考えております。

 

ただ、『有効的な手段』であるという認識だけでは、使いどころを誤ってしまう可能性があります。

そうならないためにも、まずは正確な知識を付ける共に、利用する事によって解消される問題を洗い、それに加えてその後変化する生活について、このブログで紹介できればと思います。

 

私は二十代半ば、事業の失敗により自己破産しました。それまでは、成功続きで派手な人生に酔っていました。

 

そのプライドはこの失敗を悔い、その屈辱から逃げるために、自殺も考えました。高速道路で走行中、アクセルを踏み続けて、目を閉じて死のうともしました。

 

そんな精神状態の中、半ば知識の中の投げやりな選択として自己破産を選びました。今の私なら、まだまだ手はあったと言える状態でしたが、当時の私は若く、知識も足りませんでした。

 

しかし、あのまま、自己破産せずにいたら、もしかしたら私は自殺をしていたかもしれません。結果としては、正解だったのではないだろうかと、思うようにしています。

 

そして、私の『もしかしたら』が、『誰かの今』なのかもしれない、そう思っています。私も散々苦しみました。家族も巻き込みました。

早くに起業したため、社会経験が乏しく映り、更に経営者をしていたため、使いにくそうという印象から就職活動は難航しました。

だからこそ、同じような状況の方の力になりたい、そう思います。

 

ですから、このブログをきっかけに、自分の置かれている状態の正確な把握を行ってもらい、幸せな明日を作るため、ご覧いただきました方の人生という戦場を渡るための『戦術の一つ』として加えてもらえたなら、と願います。

 

但し、悪用は厳禁です。と言ってもこの手段、たぶん一生で一回しか使えないと思います。そのため、濫用や悪用してしまうと、その後に訪れるかもしれない『本物のいざという時』に、使えなくなります。

 

例外はあります。

 

被災など、第三者から見ても同情の余地のある債務に限り、二度目の利用の可能性は残ります。しかし、事業失敗などの個人的理由による二度目は、最初の利用に比べると、ハードルが劇的に上昇します。

 

よって、『二度目はない』と思ってもらった方が良いでしょう。

 

一度だけ使える禁じ手、自己破産。使いどころ次第では、人生を大きくプラスにも、逆に大きくマイナスにも振る事でしょう。

 

大きくプラスに転じる最高の一手にするために、私の情報が少しでも役に立てばと思います。

倒産後の生活

倒産や自己破産をするところまでは、誰もが想像が付くと思います。しかし、肝心なのは、その後の生活なのです。

 

せっかく立て直すために免責してもらっても、その後の生活が成り立たなければ本末転倒です。

 

この記事では、私の場合のその後の生活について、紹介したいと思います。

 

引越と新しい暮らし

 

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私の場合は、せっかくマイホームという足枷がなくなったのだから、もっと違う場所に行こうという結論になりました。

破産直後に、それまでの実績などから、数社声がかかり、営業代行、経営コンサルタントとしての業務委託を受け、拠点を移した方が都合が良い事も重なりました。

 

子供もいたため、学校の転校手続きや幼稚園の転園手続きなど、手はかかりましたが、私が破産した事を誰も知らない街で新スタートという形は、気持ちの良いスタートとなりました。

 

私は何事もポジティブな視点で捉えるように生きています。これはご覧の方にも推奨したいです。せっかくの機会、と捉えれば、こういった生活の大幅な変化を生み出す事もできます。

 

個人事業主として年収は代表取締役時代よりUP

 

これも不思議に思っていたのですが、破産する前、あれほど金苦労で悩んでいたのに、破産した途端、たくさんの声がかかり、気付けば収入は破産前の倍になっていました。

借金は一切ない上、余計な物は全て処分してしまったため、生活は快適でした。家族からも不満もなく、一家団欒に過ごせました。

 

少しオカルトな概念になりますが、負のスパイラルに乗ってしまった際は、それを断ち切らない限りは正のスパイラルに乗る事ができないのだと思っています。

その切り替えのポイントになり得る物が一つが、とことんまで追い詰まった後の自己破産なのでしょう。

 

運という概念は、バネのように溜めれば溜めるほど跳ね返るのだと思います。事実、私の人生を振り返ってみても、そのように感じます。バネを強く、しなやかにするコツは、普段から規則正しく、良い習慣、生活を心がける事でしょう。

 

ここが人生のゴールではない

 

リセットされたからと言って、ゴールに辿り着く訳ではありません。順調に見えた私の生活も、陰りが見え始め、3.11を迎えました。関東に住んでいた私たち家族も、ガソリン不足や停電などの被災に悩まされました。

 

負け組や勝ち組などとグループ分けしたがるのが日本人ですが、実際、死ぬまで答えは出ません。昨日まで貧乏で、世間から負け組扱いだった人が、SNSや動画サイトを通じて一躍スターになる、なんて事もあり得る時代です。

 

自己破産は、一生で一回使える禁じ手ではありますが、使った後も死ぬまで人生は続きます。

 

重要なのは倒産、自己破産から何を学んだか

 

私がよく、知人にこういう話をする際に、大切にしているのは、その結果、何を学んだのか、という事です。

 

私の場合は、貿易によるデッドストック、店舗展開の強行という2点で足を引っ張られました。そこから、在庫を持たないビジネス、店舗を必要としないビジネスという2つの答えを導きました。

 

営業代行や経営コンサルタントの傍ら、当時はまだまだ流行っていたWebデザインなどを独学で学び、営業に飛び回り、仕事を獲得したりと、自分なりの答えを元に、事業デザインをしていきました。

 

結果、破産後5年でローンは組めるようになり、クレジットカードを持て、年収も最大時は2千万まで膨らみました。しかし、この原点には、自己破産によって得た体験、危機管理能力、そこから生まれる発想という物があります。

 

今思えば、今の自分ならまだ巻き返せたと思えるところで自己破産してしまいましたが、当時の自分にとってはあそこが限界だったのでしょう。

 

これから先の人生では、この手段を使う事はできないと思いますが、頼らないで済む体制作りもしっかりできているため、良い経験だったと今は思っています。

 

これから、自己破産を検討する方も、できれば自分の血として骨として、未来の自分の力に変換できるように、学んでもらえたらと思います。