温かくなったり寒くなったり、この時期は三歩進んで二歩下がるなんて言われていますが、まさにそれを今年はしっかり感じさせてくれています。
さて、今回は前回説明しそびれていた二回目の自己破産について、詳細を紹介したいと思います。
二度ある事は三度あると言いますが、三度目はないようにしたいものです。
わずか5分で閉廷
開廷15分前に弁護士と合流しました。そこで段取りを確認し、5分前に法廷へ。ドラマやニュースなどで見かける法廷と比べるとコンパクトな物です。
所謂、検察官側に座る向かいの席には管財人、そして、裁判長席の横にはすでに書記官が座っていました。
挨拶交わし、無言の待ち時間が始まりました。時間になると、書記官が内線で裁判長を呼び出し、間もなく裁判長が現れました。
立ち上がり、頭を下げ、席に付きます。
「では、管財人の方から説明を」
促されるまま、管財人が資料を読み始めます。この資料とは、私の破産に至る経緯と、管財人によって調査された財産や負債、生活などについての報告です。
「多少、認識の甘さがあるにせよ、免責が妥当だと思われます」
「分かりました」
裁判長と管財人のそんなやり取りが終わり、裁判長が私を見ました。
「管財人の申し立ての通り、認識の甘さはあります。反省していますか」
「はい、二度と借入なんてしません」
裁判官の問いに、私はそう答えました。すると頷いた裁判官は、閉廷と声をかけ、一同立ち上がり、礼をしました。
あまりの速度に、私は呆気に取られていました。
「終わりましたね。問題がなければ、数日中に書面で通達があると思います」
弁護士はそう話しました。
「終わり、ですか?」
「ええ、終わりました」
私はあまりの速さに、終わった事を実感できずにいました。
「郵便物は明日からそちらに届きます。稀に間違えてうちに来たりもするので、その時は連絡させてもらいます」
「あ、はい。ありがとうございました」
近付いて来た管財人がそう声をかけて来たので、お礼を言いました。
二度目なので、何か言われるのかと思っていました。しかし、そこに触れられる事はありませんでした。
これが現実
実際、裁判はこんな物なんです。私の場合、揉める可能性の高い債権者に対して、そもそも負債を抱えないように生きている事も大きいのですが、損失として計上できる業界、しかも大手にとっては、破産は日常茶飯事のため、一般的な額では揉める事すらありません。
借金に悩める方は、ぜひ自己破産してください。とても楽になります。